採用が上手くいかない要因はブランディングにある
あなたが介護職の求人を探すとき、どのようなポイントを特に重要視するでしょうか。
給料を重要視する人、人間関係を重要視する人など、様々だと思います。
社会の高齢化が進む現代において、介護職の需要は益々高まっています。
介護職の需要に比例して、求人の数も増大しています。競合が多い中で、ただ求人を出すだけでは採用は上手くいきません。
それでは採用が上手くいくのはどのような法人なのでしょうか?それはブランディングに成功している法人です。
ブランディングとは何か
そもそもブランディングとは何でしょうか。インターネットで検索すると「企業が顧客にとって価値のあるブランドを構築するための活動」「顧客に共通のイメージを持たせる」等と出てきます。
抽象的で難しいですが、「法人の個性(らしさ)を引き出すこと」をブランディングと捉えると分かりやすいと思います。例えば、店主や店舗の親しみやすさが魅力の飲食店があるとします。その飲食店がブランディングを行うとして、高級感のあるWebサイトやパンフレットを作ってしまっては、お店の雰囲気とズレた印象になってしまいます。
親しみやすさが魅力なのであれば、それを引き出すWebサイトやパンフレットを作ると顧客に一貫したイメージを持たせられます。一貫したイメージがあると「〇〇といえばここ」というように、印象に残りやすくなります。
例えばマクドナルドですと、「手軽に食べられるハンバーガーとポテト」「比較的安価なファストフード」「賑やかなイメージにぴったりな赤と黄色のカラーリング」等、すぐにイメージが湧いてくると思います。
このように庶民的な点を売りにしているのがマクドナルドです。
そのマクドナルドが高級路線を狙って店舗を落ち着いた雰囲気に改装し、商品も時間をかけて作るスタイルにすると、方向性がぶれるため顧客は離れていくでしょう。
ブランディングの方法
法人の魅力や特徴を捉える
あなたの法人(施設)の魅力や特徴は何でしょうか。職員が温かい、若い人が活躍している、活気がある等、色々と出てくると思います。まずは自分の施設の魅力や特徴を正確に捉えてみましょう。施設の職員や入居者にどこに魅力を感じるか聞いてみるのも良いかもしれません。
そして、法人には経営理念があります。経営絵理念とは法人が活動するための根本的な指針になるものです。
「法人の存在意義とは何か」「何を目的に活動をしているのか」を考え直しましょう。
ここをよく考えてみると、法人のスタンス、採用したい人物像、社会へもたらせる事などが見えてきます。
法人の制度を考える
法人の魅力や経営理念を見直したら、それらを具現化するための法人の活動や職員の待遇を見直します。法人の魅力を引き出すために具体的に何をしているのでしょうか。
ブランディングは理念と活動を一貫させるのが重要です。
例えば「若い人が活躍している」のが法人の魅力ならば、若い人に活躍してもらうために様々なキャリアを用意する、若い人向けの福利厚生を用意するなどです。
このように、理念と活動を一貫させると、求職者からは他の法人との違いが見えてきて、選ばれる存在になります。
Webサイトなどに掲載するコンセプトについて考える
法人の魅力や制度について再考した後は、Webサイトやパンフレットに掲載するコンテンツを考案します。例えば、法人の魅力や特徴は何か、どのようなキャリアプランがあるのか、どのような業務ができるのか、などです。
「この法人に就職したい」と思えるコンテンツを考案します。
外面的な部分のデザインを考える
法人の魅力や理念が明確になり、そのための活動をしていて初めてWebサイトやパンフレットなどのデザインの話になります。ブランディングというとデザインの話を連想しがちです。しかし、これらは表面的な話ですから最後に考えることになります(重要な点に変わりはありません)。
先ほどのマクドナルドの例では「赤と黄色のカラーリング」をイメージに挙げました。他にもMの形をしたロゴや船員風の制服も印象的です。
このように、目に見える部分ではコンセプトに基づいて統一感を出しています。
そのため、「マクドナルドと言えば〇〇」という共通のイメージが出来上がります。
イメージができる事で求職者の印象に残り、結果として就職先として選ばれやすくなります。
先ほど、法人の魅力や理念については考えました。そのため、法人の魅力や理念を引き出すデザインやカラーリングを考えます。
施設の外観、内装、職員の制服、ロゴ、パンフレット、Webサイト等、見える部分はなるべく統一するとより魅力的に見えます。それが難しければせめてパンフレットやWebサイトに関してはなるべく統一した方がいいと思います。
例えば、「若い人が活躍している」のが法人の魅力であれば、フォントは元気な印象をだしやすいゴシック体、カラーリングは若々しいパステルカラーのピンクにしてみる等です。
法人の理念や魅力、それに基づく活動から目に見える部分までを一貫させる事で、求職者の印象に残りやすくなります。結果として採用できる人も増えてくるはずです。
これを機に法人のブランディングを見直してみてはいかがですか。